小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第8話 学校の図書館に初めて入った。決して大きくはないのだが、古い本がたくさん並んでいる。部活動のないテスト週間中の図書館で勉強している生徒は、ほとんどいない。奥に入っていくと、ひとりの教師が本を整理していた。 2024.02.23 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第7話 母親に怒られながら目を覚ました朝。時計を見て、飛び起きた。もう登校時間だ。あいつの言う通り、遅刻しそうだった。急いで学生服に着替え、家を出た。桜も散ってしまい、暑くなってきた5月。 朝はまだ涼しく、私は走って登校した。 2024.02.20 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第6話 午前10時過ぎに市内の中央図書館に着き、ふたりきりでの勉強が始まる。「緒川は何から始めるん?」「何でもええよ。」先ずは数学から始めることになった。教科書と問題集を開き、1問ずつ解いていく。問題を解いては、お互い答え合わせをしていく。 2024.02.18 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第5話 いつもより早く目が覚めた朝。カーテンを開け、良い天気にテンションはさらに上がる。一階に降りると、両親と妹がリビングにいた。「もう起きたん?珍しい。」「今日は図書館で勉強じゃけぇー。」アイツとふたりで図書館に行くことは、内緒だ。 2024.02.16 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第4話 アイツと明日、図書館で勉強する約束をした私は、飛び上がりたいくらい嬉しかった。帰宅した私は、両親に、「明日は出かけるけぇー。」と言うと、「もうすぐ、中間テストでしょ?勉強しなさいよ。」と相変わらず、口うるさい。「じゃけぇー、明日は図書館で勉強するんよぉ。」 2024.02.14 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第3話 中学校生活にも慣れた5月。授業にも部活動にも慣れ、新しい友達や部活の先輩とも良い人間関係を築いている。陸上部に入り、走り込みや筋トレなどの基礎体力作りにも慣れてきた。中学生に対してのハードルの高さも、いざなってみればこんなものかと、小学生の延長のように過ごしていた。 2024.02.12 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第2話 今日から中学校生活が始まる。いつもより早く目が覚めた朝。転校することが無くなり、あいつやみんなと同じ中学に行ける。着慣れない学生服に袖を通し、身支度を済ませて家を出た。身長が伸びることを想定したブカブカの学生服。履き慣れない学生シューズに、持ち慣れない学生かばん。全てが新鮮な1日。 2024.02.08 小説
小説 【if】~もう少しだけアイツと一緒にいられたら~ 第1話 人生で一番楽しかったのは、いつのことだろう。それは、好きな子がいて、親友がいて、楽しくて仕方のなかった小学生時代だ。あのまま同じ中学校に進学していれば、どんな学生生活を送ったのかと今でも思ってしまう。小学校卒業と同時に愛知県に引っ越してしまった私には、それは叶わなかった。 2024.02.06 小説