【中年独身男の想い】第24話 親孝行のあり方は家庭それぞれ!
大企業に勤めること17年。
就職氷河期世代(ロストジェネレーション世代)としては勝ち組だったのかもしれない。
そんな私は、2025年から無職の中年独身男になった。
物質的豊かさが重視されていた土の時代に生まれ、生きてきた私。
大企業の従業員となった私は恵まれていたに違いない。
それなりの安定収入を得て、貯蓄もできた。
そんな私が幸せだったかというと、そうは思えない。
会社では、新社長が張り切っているが、空回りしていた。
先代社長の息子だけあって、ボンボンだ。
会社自体は古い体質がぬぐい切れないでいた。
私の職場では、古い固定観念に囚われた老害が多く、人間関係は最悪だった。
中年の私がそのように感じていたことを考えれば、Z世代の若者はうんざりしていたに違いない。
大企業とはいえ、部署によっては昭和時代の非効率な業務遂行が平然と行われている。
未だに部署間を紙の書類でやり取りし、わたしの職場は紙で溢れかえっていた。
さすがにデジタル化を提案したが、老害の同僚には通じない。
部署異動は受け入れられず、新しい学びもないまま、歳だけを取り、病気を患った。
何よりも健康が一番なのだが、病気になったことで会社を休職し、新たな学びの機会を得た。
今更の個人ブログではあるが、ビジネスとしての可能性を秘めている。
簡単ではないが、SNSとの組み合わせや生成AIの活用、自分の経験が活かされるという可能性。
生成AIとの出会い、学びは私に刺激をくれた。
煩わしい会社組織や人間関係から解放され、療養に専念しながらも学びの日々。
独りでの活動ではあるものの、私には両親がいる。
そして、妹は結婚して家庭を持ち、可愛い甥っ子と姪っ子がいる。
それは幸せなことだが、私自身は残念ながら、両親に孫の顔を見せられなかった中年独身男だ。
私はきっと親不孝者だろう。
上司の娘とのお見合いの失敗から、私は一生独身でいることを決めた。
そして、私にとって忘れられないアイツの存在。
ボーナス一回分の調査費用を払い、探偵事務所に探してもらった。
こんな大きな行動に出たのは、病気だったからなのが、時代の変化で価値観が変わったからなのか。
何れにしても、このことは家族には内緒だ。
今年から、母が後期高齢者になる。
父は80歳になった。
ふたりとも元気ではあるものの、体のあちこちにガタが来ている。
近い将来、両親の介護が必要になる日が来る。
命は永遠ではない。
親孝行は生きているうちに。
少し、照れくさい気もするが、後悔はしたくない。
アイツを探してもらったことも、大企業を辞めたことも、将来後悔したくないからだった。
80歳になった親父は、いろいろな分野に興味を持ち、今でも学び続けている。
私は、その血を受け継いでいる。
共通の趣味のひとつはクルマだ。
スポーティなクルマしか認めない親父を満足するクルマは少ない。
バブル時代に開発されたクルマを忘れられないからだ。
そこで選んだのは、フォルクスワーゲンのGolf GTIだ。
スポーツ性能が高く、安全面の機能も豊富で、年老いた親父にも安心して運転させられる。
一緒にディーラーに行き、試乗して、クルマの話をしている親父は嬉しそうにしていた。
そして、家には祖父の形見の軽自動車がある。
亡くなったのは、私が大学に進学する1998年のこと。
あれから25年が経ち、廃車することになった。
クルマにこだわりのある親子が選んだのは、ホンダのN-ONEターボだ。
力強いエンジン、しっかりした足回りで、親父も満足してくれるだろう。
母親にも当然、感謝しているものの、親孝行してないな。
親孝行になるのかわからないが、今考えているのは、料理を教えてもらおうと思ってる。
依頼して良かった。
30年以上前に、離れ離れとなったアイツを探し出してくれた「さくら幸子探偵事務所」
閲覧ありがとうございました。
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