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【中年独身男の恋愛エッセイ】第12話 着信音に反応してしまう私!

中年独身男の話

第12話 着信音に反応してしまう私!

 私は今、パソコンの前でアフィリエイトの勉強をしている。
 社会人として20年間を過ごした会社組織に嫌気が差し、生きる術を模索した結果だ。
 適応障害と診断されて、先ずは療養することを専念してゆっくりしていなければいけないところ
 なのだが、会社を去る決意をした時から将来の不安を抱えている。
 それに、あいつからの連絡が途絶えてしまったことが一番の不安要素だった。

 

 心療内科への通院以外の時間は、ほとんどパソコンの前で過ごしている。
 将来への不安を払拭するべく学生時代以上に勉強に取り組み、集中状態にあるとき、スマホから
 の着信音やメールの通知音が鳴るたびに反応してしまう。

 「あいつから連絡が来た?」
 スマホを見るたび、その期待は裏切られる。

 「あいつは私のメールを見てくれているのだろうか?」
 「あいつに何かあったのだろうか?」
 と心配になったり。

 「あれが最初で最後のメールになるのだろうか?」
 と不安に襲われる。

 「あいつには家庭があるのだから仕方がない...」
 と諦めそうになったり。

 「今は忙しいのだろう。そのうち連絡は来る!」
 と根拠のない期待をしたりして、自分に言い聞かせた。

 本当のところは何も分からない。
 同窓会をやろうとしていることを伝え、どこでやるかを聞かれただけなのだから。
 それでも私は、あいつからの連絡を信じることにした。

 いつか、あの頃のように、楽しい時間を一緒に過ごしたい。
 今はそれだけを望んでいる。

 

第13話はこちら

【中年独身男の恋愛エッセイ】第13話 あいつから連絡がきた夢!
『あいつから連絡が来た!?』と同時に目が覚めた。「夢か・・・」まさか正夢?などと半信半疑でスマホを見ても、あいつからの連絡は来ていない。目を覚ましてから朝風呂に入り、リラックスしながら瞑想を始める。晴れた朝を迎えたはずが、徐々に暗くなっていくことを感じた。

 

依頼して良かった。
30年以上前に、離れ離れとなったあいつを探し出してくれた
「さくら幸子探偵事務所」

【あの人は今?】32年前に別れた人を探偵に人探し依頼!
40歳半ばになって、「あの人は今どうしているだろうか?」と気になるようになった。その相手とは、小学生だった頃に出逢った初恋の人。小学校を卒業すると同時に、私は引越しすることになり、それから32年の月日が流れた。

 閲覧ありがとうございました。

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