小説三国志

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【歴史小説シリーズ】三国志 第一話⑤ 桃園の誓い

黄巾賊がにわかに騒がしくなった頃、一人の青年が町に辿り着く。「ふぅー。今日は売れると良いのだが・・・。」年老いた母親と共に編んだむしろや草鞋を並べているときだった。「高札が立てられたそうな。いったいなんて書かれてあるんだ?」
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【歴史小説シリーズ】三国志 第一話④ 「黄巾の乱」

信徒はますます増え、張角は三十六の方を立てた。大方は約一万、小方を六・七千とし、それぞれに頭目を置き、将軍を名乗らせた。中原八州の家々の大門には『甲子』と書きつけさせ、張角を祭って崇め尊んだ。張角は遂に動き出す。使徒の馬元義を遣いにやり、
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【歴史小説シリーズ】三国志 第一話③ 蒼天すでに死す 黄天まさに起つべし

山に入り、薬草を採って暮らしを立てている3兄弟がいた。長兄を張角、次兄を張宝、末弟を張梁という。張角は挙人試験に落第した書生だった。漢王朝は腐敗し、民衆は飢えに苦しみ、流民となっていたこの時代に失望しながら、山中に身を隠すように暮らしていた。
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【歴史小説シリーズ】三国志 第一話② 乱世の幕開け

「玉座に大蛇がぁー!」温徳殿に狂風が吹き込むと、一匹の蒼い光に包まれた大蛇が天から飛来し、玉座位に居座った。光武帝が再興してから百五十年経った後漢王朝末期、時の天子である霊帝は恐怖のあまり昏倒してしまった。百官たちは慌てふためき逃げ惑い、宮殿内は大騒ぎとなった。
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【歴史小説シリーズ】三国志 第一話① 眼醒め前の英雄

「おい!玄徳よ!お前は漢(おとこ)として生まれておきながら、なんて有様なのだ!」「私はただのむしろ売りの身。あなたは...。」「なんということだ!これだけ国が乱れておるというのに。お前には志はないのか!」「私にだって志ならある!しかし...。」