デジタルネイティブのα世代が
「リアル」に回帰する理由とは?
2010年以降に生まれた「α世代(アルファ世代)」は、スマートフォンやタブレット、AIといったデジタル技術が当たり前のように存在する環境で育ったデジタルネイティブです。幼い頃からインターネットに触れ、情報収集やコミュニケーションをデジタル空間で行うことに長けています。
しかし、α世代はデジタル空間から離れ、リアルな体験やアナログな活動に回帰する傾向が注目されています。なぜ、デジタルを使いこなすα世代が、あえて「リアル」を求めるのでしょうか。
そこで本記事では、α世代のリアル回帰の背景にある心理や社会の変化、具体的な行動について掘り下げていきます。
【α世代とは?】デジタル環境で育った新世代
「α世代(アルファ世代)」は、2010年以降に生まれた世代で、最年長者は高校生です。Z世代よりもさらにデジタル技術に親しみ、AIとの親和性が高いとされています。
生まれた瞬間からデジタルデバイスが身近にあり、情報収集や学習、エンターテインメントの多くをデジタルを通じて経験しています。マルチデバイスを使いこなし、目的によってデバイスを使い分ける情報収集能力も持ち合わせています。

リアル回帰の背景にある「デジタル疲れ」と「AIへの倦怠感」
α世代のリアル回帰の大きな要因の一つとして、「デジタル疲れ」や「AIへの倦怠感」が挙げられます。常に情報に晒され、パーソナライズされたコンテンツが次々と提供されるデジタル環境は、時に疲弊感をもたらします。
日経クロストレンドの調査では、α世代がスマートフォンやSNSへの依存度がZ世代よりも低い傾向が見られ、深くパーソナライズされた情報を信用する一方で、情報過多による疲労も感じていることが示唆されています。
このような背景から、α世代は「自分で選ぶ」「自分で体験する」というアナログな行為に価値を見出し始めています。2026年には「アナログ趣味」がトレンドとなり、編み物、刺繍、ジャーナリングといったスクリーンフリーの活動が若者の間で人気を集めています。デジタル空間での受動的な情報消費に飽き足らず、能動的に五感を使い、創造性を発揮したいという欲求の表れと言えるでしょう。


【モノからコトへ】体験価値の重視
α世代は、モノの所有よりも体験やコトに価値を置く傾向が強いとされています。「消費」はネガティブな側面を持つこともあり、モノを買うことよりもモノを通じて得られる体験や、社会貢献性、持続可能性といった要素を重視します。
この価値観は、「フィジタル(Phygital)」という概念の台頭にもつながっています。フィジタルとは、フィジカル(現実世界)とデジタルを融合させた体験のことで、デジタル発のIP(知的財産)がリアルイベントに展開されたり、オンラインゲームが現実世界での交流のきっかけになったりする事例が増えています。
α世代は、デジタルとリアルをシームレスに行き来しながら、両方の良い部分を享受しようとしています。

親世代(ミレニアル世代)の影響と情報収集の変化
α世代の親世代であるミレニアル世代は、自身がデジタル化の恩恵と課題の両方を経験しているため、子どものデジタル利用に対して慎重な姿勢を見せる傾向があります。子どものスクリーンタイムを制限し、外遊びやアナログな活動を推奨することで、デジタル以外の体験機会を意図的に作ろうとしています。
情報収集でも、α世代はZ世代とは異なる特徴を示しています。信用できて役に立つと感じる情報は「自分向けに粒度高くパーソナライズ化された情報」であり、信頼できる情報源は「自分のことを深く知っている人」であるとされています。インフルエンサーマーケティングにおいても、「応援したい」と思えるインフルエンサーが重要視されることにつながります。
従来の広告を「純粋広告」として受け入れる傾向も見られ、情報過多な時代において、シンプルで分かりやすい情報伝達が求められている可能性も指摘されています。
α世代が求める「本物」と「つながり」
デジタル空間が提供する便利さや効率性とは裏腹に、α世代はリアルな体験を通じて得られる「本物」の価値や「つながり」を求めています。五感を通じて感じる体験、自然の中で遊ぶこと、手作業で何かを作り出すこと、友人や家族と直接顔を合わせて交流することなどは、デジタルでは代替できない価値を持ちます。
コミュニティや企業に対しても「ゆるい」つながり感を求め、同じ趣味や価値観を持つ人々と年齢に関係なくつながる「エイジレスな価値観」を持っています。デジタル空間での希薄なつながりではなく、リアルな場での共感や共有を重視する傾向の表れと言えます。
まとめ
デジタルネイティブであるα世代のリアル回帰は、ノスタルジーや流行ではなく、デジタル社会を生き抜くための新たなバランス感覚であると言えます。デジタル技術を最大限に活用しつつも、その限界や負の側面を認識し、リアルな体験やアナログな活動を通じて、心の豊かさや人間らしいつながりを求めています。
企業や社会は、α世代のこのような価値観の変化を理解し、デジタルとリアルを融合させた「フィジタル」な体験の提供や「本物」と感じられるような価値創造に取り組む必要があります。
α世代が主導する未来の消費行動やライフスタイルは、デジタルとアナログがより有機的に結びついた豊かで持続可能な社会の実現へとつながっていくことでしょう。
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