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【5月3日憲法記念日】聖徳太子の十七条の憲法から学ぼう!

【5月3日憲法記念日】聖徳太子の十七条の憲法から学ぼう! 歴史

聖徳太子の十七条の憲法

聖徳太子が推古天皇12年(604年)に制定した「十七条の憲法」は、日本史上初の憲法として知られています。現代の法体系とは異なり、役人や豪族に向けて理想の人間像や公的な行動規範、道徳心の重要性を説いたものです。その内容は約1400年を経た現代にも活きる知恵に満ちており、教育やビジネス、社会生活にも役に立ちます。

本記事では、「十七条の憲法」の条文から、現代社会の私たちが学べる内容を紹介します。

 

十七条の憲法 全条文・現代訳・要点

第一条

  • 原文:和を以て貴しとなし、忤うこと無きを宗とす
  • 現代語訳:和を大切にし、争わず協力しあう。
  • 意味・学び:調和と共生を最上とし、集団で課題を乗り越えることこそ発展の源である。

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第二条

  • 原文:篤く三宝を敬へ。三宝とは仏・法・僧なり。
  • 現代語訳:仏・法(教え)・僧(仏教者)を厚く敬え。
  • 意味・学び:精神的支柱や理念・倫理観を持ち、拠り所とする重要性。

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第三条

  • 原文:詔を承けては必ず謹め。
  • 現代語訳:天皇(上司)の命令は慎んで従う。
  • 意味・学び:指揮系統の尊重と、方針への一致協力。

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第四条

  • 原文:群卿・百寮、礼をもって本とせよ。
  • 現代語訳:礼儀や敬意を忘れずに行動せよ。
  • 意味・学び:上下・同僚共に、礼を守ることで秩序が保たれ集団が円滑になる。

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第五条

  • 原文:饗を絶ち、欲を棄て、明に訴訟を弁へよ。
  • 現代語訳:私利私欲を捨て、訴訟を公正に裁け。
  • 意味・学び:公私混同せず、公平な判断とモラル重視を求めている。

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第六条

  • 原文:悪を懲らし善を勧むるは古の良典なり。
  • 現代語訳:悪を戒め善を勧めよ。
  • 意味・学び:善悪に明確な基準を持ち、誉める・戒める制度が必要。

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第七条

  • 原文:人各々任掌あり、濫れざるべし。
  • 現代語訳:各自が担当の職務・役割を守れ。
  • 意味・学び:適材適所で責任を果たすことで、組織が円滑に機能する。

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第八条

  • 原文:群卿百寮、早く朝りて晏く退れよ。
  • 現代語訳:役人は朝早く出仕し、夕方まで勤めよ。
  • 意味・学び:時間を有効活用し、生産性と責任感を高める。

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第九条

  • 原文:信は是れ義の本なり。
  • 現代語訳:何事にも「信(誠実さ)」を持て。
  • 意味・学び:信頼こそが組織基盤。誠意や約束を守ることで義理も通じる。

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第十条

  • 原文:忿を絶ち瞋を棄て、人の違ふを怒らざれ。
  • 現代語訳:腹を立てず、人の違いを怒らない。
  • 意味・学び:多様な意見・違いを認め、怒りではなく共感・対話で乗り越える力。

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第十一条

  • 原文:功過を明察し、賞罰は必ず当てよ。
  • 現代語訳:功績・過失を正しく見極め、賞罰を明確に。
  • 意味・学び:公正な評価と人事、不正や成果・努力が適正に扱われる環境。

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第十二条

  • 原文:国司国造、百姓に斂ること勿れ。
  • 現代語訳:役人は民から不当に搾取するな。
  • 意味・学び:トップ・管理職は部下や市民の負担を過度にせず、公平を保つ。

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第十三条

  • 原文:諸官職掌を知れ。
  • 現代語訳:職務の分担や内容・手順を知り協力せよ。
  • 意味・学び:業務マニュアルの徹底、チームワークや情報共有の重要性。

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第十四条

  • 原文:群臣百寮、嫉妬あること勿れ。
  • 現代語訳:妬み嫉みを持たない。
  • 意味・学び:お互いの能力を認め合い、公平で健全な人間関係を築く。

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第十五条

  • 原文:私に背き公に向くはこれ臣の道なり。
  • 現代語訳:私心・私利を捨てて公共のために尽くせ。
  • 意味・学び:利他の心、公的使命感を持ち行動することが社会の成長を促す。

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第十六条

  • 原文:民を使うに時をもってするは古の良典なり。
  • 現代語訳:民を使う時期や状況をよく考慮せよ。
  • 意味・学び:働き方改革やワークライフバランスの配慮にも通じるマネジメント。

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第十七条

  • 原文:事は独り断むべからず。必ず衆と論ずべし。
  • 現代語訳:物事は独断専行せず集団で話し合い決定する。
  • 意味・学び:民主的な議論・多様性の尊重、ボトムアップの意思決定。

【5月3日憲法記念日】聖徳太子の十七条の憲法から学ぼう!

 

現代社会で学ぶべきポイント・活用テクニック

十七条の憲法は、現代社会や組織運営に役立つ数々の知恵を学ぶことができます。下記のようなポイントが意識すべき点です。

  •  組織の和と多様性:対話と協調で異なる個性や意見を尊重し合い、チームビルディングや社内コミュニケーションを活発に。
  •  信頼と倫理観:社員や社会との信頼関係を誠実に築き、経営理念・企業倫理など揺るぎない拠り所を明確に。
  •  公正な評価:善悪・成果・努力を正当に評価し、賞罰のルールや評価制度を明確に。
  •  責任と役割分担:全員が自分の役割を明確に理解し、適材適所・公平な分担により組織の活力アップ。
  •  柔軟な働き方への配慮:年中無休や過重労働を避け、人々の生活環境に配慮したマネジメント。
  •  合理的な意思決定:トップダウンとボトムアップ、多様な意見を組み合わせて最適解へ。
  •  利他と公共精神:私欲を排し、社会やチームのために率先して動くマインドセット。

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 現代人に役立つ実践テクニック

  • 会議やディスカッションで第十七条「必ず衆と論ずべし」を意識し、独断を避けて多彩な意見を聞く。
  • 業務や生活の中で相手に「礼」を払い、互いをリスペクトする。
  • 目上・目下を問わず「信」を守り、約束や納期を厳守する。
  • 賞賛・指摘の際は公平性を意識し、悪しきを改め善きを勧める機会を逃さない。
  • 自己中心になりすぎず「私心」より「公心」「チーム全体」を優先して考える。

【5月3日憲法記念日】聖徳太子の十七条の憲法から学ぼう!

 

 最後に

聖徳太子の十七条憲法は、今でも私たちの生活や社会の在り方、職場環境・人間関係に光を与える「普遍の知恵」です。日々の小さな対人関係や組織運営の中で、太子の精神を活かせる場面は多々あります。

会社組織の中で働き、得意先や仕入先との対等な関係、家族や地域コミュニティでの良好な関係を築いていくための教本として、聖徳太子の考えた十七条憲法は今後も生き続けるでしょう。

 

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