【障害者就労支援士】とは?
仕事内容から受験資格まで徹底解説!
近年、障害者の社会参加を促進する動きが活発になる中で、就労を専門的に支援する人材の重要性が高まっています。
こうした背景から、新たに「障害者就労支援士(仮名)」という資格が創設されます。
本記事では、この新しい資格について、役割や目的、資格取得の方法などを詳しく解説します。
障害者就労支援士とは?
障害者就労支援士は、障害のある人がその能力を最大限に活かし、希望する職場で働き続けられるよう、専門的な知識と技術をもって支援する専門職です。
障害者雇用と福祉の橋渡し役として、就職活動のサポートから職場への定着支援まで、幅広い役割を担います。
創設の目的
この資格が創設される目的は、障害者就労支援に携わる人材の専門性を高め、社会的認知度と地位を向上させることにあります。質の高い支援者を確保・育成することで、障害者一人ひとりに合った、よりきめ細やかな就労支援を実現することを目指しています。
資格取得への道 | 検定試験の概要
障害者就労支援士になるには、「障害者就労支援士検定(仮称)」に合格する必要があります。
当面は、厚生労働省が策定したモデル基準に基づき、民間の業界団体が運営する検定試験として実施される予定です。
受験資格
検定の受験には、下記のいずれかの要件を満たす必要があります。
ジョブコーチ養成研修を修了し、現在、障害者就労支援に従事していること
実務経験の対象となる機関は、
- 就労移行支援事業所
- 就労継続支援事業所
- 障害者就業・生活支援センター
- ハローワーク
など、非常に多岐にわたります。
障害者雇用を行う一般企業での経験も含まれるため、幅広い分野の人に門戸が開かれています。
試験内容
試験は、障害者就労支援の中級レベルの技能者が持つべき知識を問う学科試験で構成されます。
試験科目は下記の10科目です。
【試験科目】
- 就労支援の理念・目的、障害者雇用の現状と障害者雇用・福祉施策
- 就労支援のプロセス(インテーク~職業準備性の向上のための支援)
- 就労支援のプロセス(求職活動支援~定着支援)
- 就労支援機関の役割と連携
- 障害特性と職業的課題
- 労働関係法規の基礎知識
- 企業に対する支援の基礎
- ケースマネジメントと職場定着のための生活支援・家族支援
- アセスメントの基礎
- 企業における障害者雇用の実際
これらの科目から、障害者雇用の現状や関連法規、具体的な支援プロセス、障害の特性に関する知識まで、幅広く出題されます。
資格取得のメリットと今後の展望
支援者にとってのメリット
資格を取得することは、支援者自身のスキルアップやキャリアプランニングに直結します。
専門性を客観的に証明できるため、より専門性の高い業務への挑戦や、待遇改善のきっかけになるでしょう。
事業所にとってのメリット
資格を持つ支援者がいることは、事業所全体の支援の質を高めることにつながります。
また、人材育成の指標や、職員の公正な評価制度を構築する上での「ものさし」としても活用できます。
今後の展望
この資格は、2025年度以降にモデル問題の作成や運営団体の設立が進められ、早ければ2027年度後半から、または2028年度からの検定開始が目指されています。
当面は中級レベルの民間資格として運用されますが、将来的には初級や上級レベルの検定が追加されること、そして社会的な認知度が高まることで国家資格へ移行する可能性も検討されています。
まとめ
「障害者就労支援士」は、これからの障害者就労支援の分野で中核を担う、非常に重要な資格となることが期待されます。
障害のある人の「働きたい」という想いを支え、その活躍の場を広げていくために、専門性の高い支援者の育成は不可欠です。
障害者支援に関わる方はもちろん、企業のダイバーシティ&インクルージョンを推進する担当者の方も、ぜひこの新しい資格の動向に注目してみてください。
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