就労継続支援B型でじるみ徹底解説|うつ病・適応障害からの再出発
うつ病や適応障害となって会社を休職、そして退職した私。
フリーランスの道を選びましたが、治療しながらの活動は上手くいきません。
そんな状況の中で、自宅近くにできた店舗が、
就労継続支援B型事業所 エンターテインメントアカデミー 『でじるみ』
でした。
私は、新たな一歩を踏み出すための選択肢として、でじるみを検討しました。
エンターテインメント分野、特にサブカルチャーに特化した就労継続支援B型事業所「エンターテインメントアカデミー でじるみ」について調べるとともに、「好きなことを仕事に」というコンセプトを掲げる「でじるみ」が、うつ病や適応障害を経験した私にとって、どのように再出発の支えとなるのか、記事にしてみました。
働いていない障害者は約340万人いるとされています。
このような背景から、就労継続支援事業の役割はますます重要になっています。
就労継続支援B型事業所とは?
「でじるみ」を理解する上で、まずは「就労継続支援B型事業所」とは何か、その基本的な仕組みについて調べました。
制度概要
就労継続支援B型事業所は、障害者総合支援法に基づいた障害福祉サービスの一つです。
一般の企業などで雇用契約を結んで働くことが難しい、障害や難病のある方々に対し、就労の機会や生産活動の場を提供します。
利用者は、雇用契約を結ばずに、比較的簡単な作業から、事業所によっては専門的なスキルを活かせる活動まで、自分の体調や能力に合わせて働くことができます。
作業に対する対価は「工賃」として支払われます。
事業者と利用者が雇用契約を結び、最低賃金以上の給与が保障される「就労継続支援A型事業所」がありますが、B型では雇用契約を結ばない点が大きな違いです。
B型は柔軟な働き方が可能で、自分のペースで無理なく社会参加を目指したい人に適しています。(参考:LITALICO仕事ナビ – 就労継続支援B型とは?)
就労継続支援B型事業所が担う主な役割は下記の通りです。
- 就労機会の提供:働く場を通じて、社会とのつながりを持つ機会を提供
- 生産活動の機会の提供:ものづくりやサービス提供といった生産活動を通じて、達成感ややりがいを得ることを支援
- 社会参加の促進:地域社会の一員としての活動を促し、孤立を防ぐ
- 生活リズムの安定支援:規則的な通所を通じて、生活リズムを整えるサポートをします。
- スキルアップ支援:作業を通じて、仕事に必要な知識や技術の向上を目指します。
利用のメリット・デメリットの概観
就労継続支援B型事業所の利用には、下記のようなメリットとデメリットがあります。
- メリット
- 自分のペースで働ける:体調や能力に合わせて、週の利用日数や1日の作業時間を調整しやすいです。
- 専門スタッフのサポート:福祉の専門知識を持つスタッフから、作業面だけでなく生活面や精神面のサポートも受けられます。
- 同じような悩みを持つ仲間との出会い:同じ境遇の仲間と交流することで、安心感を得たり、悩みを共有したりできます。
- 社会参加への第一歩:一般就労へのハードルが高いと感じる方でも、無理なく社会との接点を持つことができます。
- デメリット
- 工賃が低い傾向:雇用契約を結ばないため、A型事業所や一般就労と比較して工賃は低くなる傾向があります。
- 一般就労への移行が前提ではない場合:事業所の方針によっては、B型事業所での活動継続を主眼としている場合もあります。一般就労を目指す場合は、そのためのサポート体制があるか確認が必要です。
エンターテインメントアカデミー「でじるみ」徹底解説
ここからは、「エンターテインメントアカデミー でじるみ」について、詳細を掘り下げていきます。
「でじるみ」の概要
コンセプト
「でじるみ」の最大のコンセプトは、「好きを仕事にする」ことです。
アニメ、漫画、ゲーム、イラスト、動画編集といったサブカルチャーへの興味や得意なことを最大限に活かし、クリエイティブなスキルを習得し、仕事に繋げていくことを目指しています。
単に作業を提供するだけでなく、利用者が自分の「やってみたい」を実現し、社会との新たなつながりを築けるような場所を提供することを使命としています。
(参考:PR TIMES でじるみ高知開所記事)
事業内容
「でじるみ」は、サブカルチャー分野に特化した就労訓練を提供する就労継続支援B型事業所です。主な事業内容は下記の通りです。
- デジタルクリエイティブスキルの訓練:イラスト制作、漫画制作、キャラクターデザイン、動画編集、アニメーション制作、グラフィックデザイン、Webサイト制作、プログラミング、eスポーツなど、多岐にわたる専門分野の学習機会を提供します。
- 制作活動:学習したスキルを活かして、実際の制作物(イラスト、動画、デザイン等)を作り上げる活動を行います。これには、外部からの依頼案件が含まれることもあり、より実践的な経験を積むことができます。
- PC基礎訓練:パソコン操作に不慣れな方でも安心して始められるよう、電源の入れ方やマウス操作、タイピングといった基礎から丁寧に指導します。
- 社会参加支援:各種イベントへの参加や、事業所内での企画・運営を通じて、社会との接点やコミュニケーションの機会を提供します。
サービス内容
「でじるみ」では、利用者一人ひとりに合わせた、きめ細やかなサービスを提供しています。
- 個別支援計画の作成:利用者との面談を通じて、利用者の希望、特性、目標を把握し、個別の支援計画を作成します。これに基づき、無理のない範囲で段階的にスキルアップできるようサポートします。
- 専門スキル習得のための学習支援:「好きなコースで学びながらスキルを身に着けて頂けます。希望のコースがない場合は、お気軽にご相談ください。教材を用意したり講師連携したり、可能なかぎりサポートいたします。」
PCの基礎から専門的なクリエイティブ技術まで、幅広い学習コンテンツを提供します。教材の提供や、必要に応じてオンラインでの講師連携なども行い、利用者の「学びたい」という気持ちをサポートします。 - 実践的な制作活動:学んだスキルを活かして、模擬的な課題だけでなく、実際の仕事に近い形での制作活動にも取り組みます。実践的な経験を積み、自信をつけることができます。
- 社会体験の提供:サブカルチャー関連のイベントへの参加や出展、事業所内での企画などを通じて、社会とのつながりを体験し、コミュニケーション能力を高める機会を提供します。
- コミュニケーションスキルの向上支援:スタッフが間に入りながら、他の利用者やスタッフとの円滑なコミュニケーションをサポートします。自分の意見を表現したり、他者と協力して作業を進めたりする経験を通じて、自然な形でコミュニケーションスキルを養います。
「でじるみ」の特徴と魅力
サブカルチャー特化の専門性
「でじるみ」の最大の魅力は、サブカルチャー分野に特化している点です。
これは他の多くの就労継続支援B型事業所と一線を画す大きな特徴です。
- プロフェッショナルによる指導体制:一部事業所では、現役のクリエイターや専門学校の講師、プロの漫画家などが指導に関わっています。「クリエイタースタッフも居ますので本物の技術で貴方の「好き」を尊重し、「やってみたい」を実現します!」と紹介されています。
(参考:山陽新聞デジタル記事 (2025年5月30日)) - 多様な専門コース:イラスト、動画制作、グラフィックデザイン、ゲーム関連スキルなど、サブカルチャー分野の幅広いコースが用意されています。自分の興味に合わせて専門性を深めることができます。
- 質の高い学習環境:実践的なカリキュラムに加え、学習に必要なハイスペックPCや専門ソフトなどが整備されている事業所もあります。
- 学習教材の無料提供:学習に必要な教材は基本的に事業所が用意し、無料で利用できるとされています。(参考:フランチャイズの窓口 – でじるみ)
個別支援と精神的配慮
うつ病や適応障害を抱える方にとって、精神的な安定と個別の配慮は非常に重要です。
「でじるみ」では、下記のようなサポート体制を整えています。
- 福祉経験豊富なスタッフによる理解と配慮:「福祉経験豊富なスタッフにより障がいへの理解や配慮をしっかり行い」とあり、精神疾患に対する理解のあるスタッフが対応します。
(参考:PR TIMES でじるみ高知開所記事) - 利用者一人ひとりのペースに合わせた支援:体調や精神状態に応じて、通所日数や作業時間を柔軟に調整できます。無理なく自分のペースで取り組める環境を提供してくれます。
- 定期的な面談:スタッフとの定期的な面談を通じて、進捗状況の確認、目標設定の見直し、悩み事の相談などが行われます。
- 安心して作業できる環境:コミュニケーションが苦手な方や、集中して作業に取り組みたい方のために、「作業を1人で没頭できるように仕切りを設けている」といった配慮がなされている事業所もあります。
(参考:でじるみ公式サイトのFAQ情報より)
安心できる環境と仲間づくり
「好き」を共有できる仲間や、安心して過ごせる居場所は、精神的な回復と社会参加への意欲を高める上で大きな力になります。
- 共通の「好き」を持つ仲間との出会い:アニメ、漫画、ゲームといった共通の趣味を持つ利用者が集まるため、自然と会話が生まれやすく、仲間意識を育みやすい環境です。
- サブカルチャー好きのスタッフ:「利用者様だけでなくスタッフもアニメや漫画・ゲームが大好き! 少しでも楽しく通っていただけるように、日々楽しい企画を練っています」とあり、スタッフ自身も利用者の「好き」に共感し、楽しい雰囲気作りを心がけています。
(参考:PR TIMES でじるみ高知開所記事) - 安心して自己表現できる居場所:自分の好きなことについて気兼ねなく話せたり、創作活動に没頭できたりする環境は、自己肯定感を高め、安心感をもたらします。
その他のサポート
「でじるみ」では、上記以外にも利用者へのサポートを提供しています。
- 美味しい昼食の提供(一部事業所):事業所によっては、栄養バランスに配慮した美味しい昼食が提供されることがあります。
(参考:でじるみ公式サイトの各事業所ページ情報より) - 学習費用は無料:「もちろん学習に費用は一切かかりません」と明記されており、経済的な負担を心配せずにスキルアップに集中できます。
(参考:山陽新聞デジタル記事 (2025年5月30日)) - 資格取得支援の相談:「でじるみでは、全ての利用者メンバーの「叶えたい気持ち」「なりたい自分」を応援するための一つとして「資格取得」をサポートしています」とのことで、関連する資格取得を目指す際の相談も可能です。
(参考:でじるみ公式サイトのスニペット情報)
運営会社情報
株式会社グローバルソリューション
- 本社所在地:大阪(参考:フランチャイズの窓口 – でじるみ会社情報)
- 事業内容:GLOBAL SOLUTION GROUPとして、社会福祉事業(就労支援、放課後等デイサービスなど)、フランチャイズ事業、美容事業、不動産関連事業など多岐にわたる事業を展開しています。
- 福祉事業への理念・取り組み:「一人ひとりの本当にやりたいことの実現や福祉制度のフル活用による人生の質の向上を目指します」という理念を掲げ、障がいを持つ方々の活躍の場を増やし、彼らの就労を支えることを目指しています。
(参考:PR TIMES でじるみ高知開所記事)
運営会社のPR TIMES記事には「現代ではフリーランスという働き方を選ぶ人々も増加傾向にあり、日本の労働人口の22.8%にあたる1,577万人がフリーランサーだというデータもあります。
同時に現代のIT時代においては、IT系のフリーランサーの需要が高く、クリエイティブスキルのニーズは年々増加傾向にあります」とあり、クリエイティブ分野でのフリーランス育成も視野に入れていることが伺えます。
事業所一覧とアクセス
「でじるみ」は全国にフランチャイズ展開しており、北海道から沖縄まで多数の事業所があります。
- 北海道:札幌東、札幌北、札幌中央、江別、釧路、函館吉川、帯広西
- 東北:青森中央、仙台中央、仙台旭ヶ丘
- 関東:群馬高崎、千葉松戸、千葉我孫子、東京大田、東京三鷹、横浜鶴ヶ峰、相模原橋本
- 中部:新潟中央、静岡葵、静岡清水、沼津、富士、名古屋金山、名古屋星ヶ丘、名古屋西、愛知扶桑(2025年7月開店予定)、岐阜駅前、各務原鵜沼
- 近畿:大阪高槻
- 中国・四国:岡山倉敷、高知
- 九州・沖縄:福岡博多、鹿児島荒田、沖縄那覇
各事業所の詳細情報は、事業所毎に独自にウェブサイトがあるため、そちらで確認できます。
利用者数・施設規模
「でじるみ」の各事業所の利用定員は、20名です。
全国に多数のフランチャイズ事業所を展開しているため、グループ全体としては相当数の利用者を支援していることになります。2025年に入ってからも多くの新規事業所が開所または開所予定となっており(高知、岡山倉敷は、愛知扶桑は2025年7月開店予定、千葉我孫子、名古屋星ヶ丘は2025年6月予定など)、その規模は拡大を続けています。
(参考:PR TIMES記事 各事業所開所情報)
愛知県扶桑町に新たに開店予定の「でじるみ愛知扶桑店」は、地域のクリエイティブニーズに応えるべく2025年7月のオープンに向けて準備が進められています。
「でじるみ」を利用するには?~申請から利用開始までのステップ~
「でじるみ」を利用したいと考えた場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか。
ここでは、利用対象となる方から申請、利用開始までの流れをステップごとに解説します。
利用対象となる方
「でじるみ」の利用対象となるのは、基本的に下記のような人です。
- 18歳以上。
- うつ病、適応障害、双極性障害、統合失調症、不安障害、発達障害(ASD、ADHDなど)、その他の精神疾患、知的障害、身体障害、難病などにより、一般企業での就労が困難な方。
- 就労継続支援B型事業所の利用に関する「障害福祉サービス受給者証」の交付を受けた方、またはこれから申請し交付を受ける見込みの方。
- イラスト、漫画、ゲーム、動画編集、デザイン、PC作業など、サブカルチャー分野やクリエイティブな活動に興味があり、スキルを習得したり、社会とのつながりを持ったりすることを目指したい方。
- 過去に就労経験がある、または就労移行支援事業などを利用したが雇用に結びつかなかった方なども対象となり得ます。
具体的な対象疾患や条件については、各事業所や市区町村の窓口に確認が必要です。
必要な手続きと書類
「でじるみ」の利用開始までの一般的な流れは下記の通りです。
詳細や必要書類は自治体によって異なる場合があるため、必ず事前にお住まいの市区町村の窓口に確認が必要です。
- 情報収集と相談
- まずは、主治医に就労継続支援B型事業所の利用について相談し、意見をもらいます。
- 住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や、相談支援事業所(特定の相談支援事業者を自分で探すか、役所に紹介してもらう)に相談し、「でじるみ」のようなB型事業所を利用したい旨を伝え、情報提供を受けます。
- 「でじるみ」の各事業所のウェブサイトの情報を参考に、事業所の内容を調べます。
- 事業所の見学・体験利用
- 関心を持った「でじるみ」の事業所に電話やメールで連絡を取り、見学や体験利用を申し込みます。多くの事業所で無料見学・体験が可能です。
- 実際に事業所を訪問し、訓練内容、施設の雰囲気、スタッフや他の利用者の様子などを自分の目で確認します。
- 体験利用では、簡単な作業を試したり、スタッフと面談したりして、自分に合っているかどうかを判断します。
- 障害福祉サービス受給者証の申請
- 通いたい事業所が決まったら、住まいの市区町村の障害福祉担当窓口で「障害福祉サービス受給者証」の申請手続きを行います。
(参考:デイゴー就労支援ナビ – 就労継続支援B型を利用するには?) - 主な必要書類の例(事前に窓口で確認してください)
- 支給申請書(窓口で入手)
- 医師の診断書(精神障害者保健福祉手帳用、または就労継続支援B型利用に関するものなど。初診日から6ヶ月以上経過している必要がある場合など、条件があることも)または、精神障害者保健福祉手帳の写し
- 世帯の所得状況が確認できる書類(課税証明書など)
- マイナンバー(個人番号)が確認できる書類
- 印鑑
- その他、自治体が必要とする書類
- サービス等利用計画案の作成:受給者証の申請と並行して、「サービス等利用計画案」を作成し提出する必要があります。これは、どのようなサービスをどのくらい利用したいかなどを記載する計画書です。多くの場合、指定特定相談支援事業所の相談支援専門員に作成を依頼しますが、自分で作成する「セルフプラン」が可能な場合もあります。どちらが可能か、市区町村の窓口で確認しましょう。
- 通いたい事業所が決まったら、住まいの市区町村の障害福祉担当窓口で「障害福祉サービス受給者証」の申請手続きを行います。
- 認定調査・審査
- 申請後、市区町村の認定調査員による聞き取り調査が行われることがあります。心身の状況や日常生活の様子、家族の状況などが質問されます。
- 提出された書類や調査結果に基づいて、サービスの支給決定のための審査が行われます。
- 受給者証の交付と契約
- 審査の結果、サービスの利用が適切と判断されると、「障害福祉サービス受給者証」が交付されます。交付までには数週間から1ヶ月以上かかる場合があります。
- 受給者証が発行されたら、それを持って「でじるみ」事業所へ行き、利用契約(重要事項説明書の説明を受けた上で)を締結します。
- 契約後、個別支援計画に基づき、「でじるみ」での利用が開始されます。
「でじるみ」での就労訓練:具体的な内容と期待される効果
「でじるみ」では、利用者が「好き」をスキルに変え、社会とのつながりを再構築できるよう、多彩な訓練プログラムと個別の配慮を提供しています。
訓練プログラムの概要
個別支援計画
利用開始にあたり、スタッフが利用者一人ひとりと丁寧に面談を行います。その人の興味関心、これまでの経験、体調、将来の希望などを詳しく聞き取り、それに基づいて個別の支援計画を作成します。この計画に沿って、無理のない目標を設定し、段階的にステップアップしていけるようサポートします。
多様な学習コース
「でじるみ」の大きな特徴は、サブカルチャー分野に特化した多様な学習コースです。
下記はその一例です。
- イラスト制作:キャラクターデザイン、背景美術、一枚絵の作成、デジタルペイントソフト(CLIP STUDIO PAINT、Photoshopなど)の操作技術。
- 動画編集・制作:YouTubeなどの動画サイト向けの動画編集、モーショングラフィックス、簡単なアニメーション制作、編集ソフト(Adobe Premiere Pro, After Effectsなど)の操作技術。
- グラフィックデザイン:ロゴデザイン、ポスター・チラシデザイン、Webデザインパーツ作成、デザインソフト(Adobe Illustrator, Photoshopなど)の操作技術。
- PC基礎訓練:パソコンを初めて使う方でも安心な、電源の入れ方、マウス・キーボード操作、タイピング練習からスタート。Word、Excel、PowerPointなどのOfficeソフトの基本操作。
- その他:事業所によっては、Webサイト制作(HTML/CSS、WordPressなど)、プログラミング(Python、JavaScriptなど)、eスポーツ、3DCG、DTM(音楽制作)、Live2Dモデリングなど、専門的でニッチな分野のコースを提供しています。
「好きなコースで学びながらスキルを身に着けて頂けます。希望のコースがない場合は、お気軽にご相談ください。教材を用意したり講師連携したり、可能なかぎりサポートいたします」
とのことで、利用者の「学びたい」という意欲を積極的に支援する姿勢が見られます。
(参考:PR TIMES でじるみ高知開所記事)
実践的なスキル習得
「でじるみ」では、単に知識を学ぶだけでなく、実際に手を動かして制作する中でスキルを身につけることを重視しています。
- プロによる指導:現役クリエイターや専門知識を持つスタッフから直接指導を受けられる機会があります。オンラインでの講習なども活用されることがあります。
- 実践的な制作活動:学んだ技術を使って、イラストや動画、デザインなどの作品を実際に制作します。簡単な課題から始め、徐々にステップアップしていきます。
- 仕事につながる経験:「でじるみではご利用者様の自立支援として、スキルの学習サポートだけでなく、『自分自身で仕事の受注が取れるようになる支援』までも行っています」
とあり、将来的にフリーランスとして活動したり、企業からの仕事を受けたりすることを見据えた支援も行われています。事業所によっては、実際に企業から依頼された案件(ロゴ制作、イラスト制作など)にチームで取り組む機会もあるかもしれません。
(参考:でじるみ公式サイトのスニペット情報)
実際のコース内容や人気度は事業所や時期によって異なるので、見学・体験時に確認します。
うつ病・適応障害など精神疾患を持つ方への具体的な配慮と支援
精神疾患を抱える人が安心して訓練に取り組めるよう、様々な配慮がされています。
- 無理のないペースでの参加:その日の体調や精神状態に合わせて、週の利用日数や1日の利用時間を柔軟に調整できます。短時間からの利用開始や、休憩をこまめに取ることも可能です。
- 安心できる作業環境:他の利用者の視線が気になったり、騒がしい環境が苦手だったりする方のために、多くの事業所で個別の作業ブースが用意されています。
「作業を1人で没頭できるように仕切りを設けております(参考:でじるみ公式サイトFAQスニペット)」といった工夫がされています。 - コミュニケーション支援:人との関わりに不安を感じる方でも、スタッフが間に入って他の利用者との交流をサポートしたり、無理にコミュニケーションを取らなくても過ごせるような雰囲気づくりを心がけています。
- 生活リズムの改善サポート:規則正しい生活を送ることは、精神的な安定に不可欠です。
「でじるみ」への定期的な通所は、生活リズムを整える良いきっかけになります。必要に応じて、生活面での相談にも乗ってもらえます。 - 成功体験の積み重ね:小さな目標を設定し、それをクリアしていくことで達成感を味わい、自己肯定感を高めることを支援します。作品を完成させたり、新しいスキルを習得したりする経験は、大きな自信につながります。
- 福祉経験豊富なスタッフによる精神的サポート:不安や悩み、困りごとなどを気軽に相談できる環境が整えられています。定期的な面談を通じて、精神的なフォローアップも行われます。
期待される効果
「でじるみ」での訓練を通じて、下記のような効果が期待できます。
- 専門スキルの習得:イラスト、動画編集、デザインなど、クリエイティブ分野での実践的な技術が身につきます。
- 自信の回復:「できること」が増え、自分の手で作品を完成させる達成感を通じて、失いかけていた自信を取り戻すことができます。
- 社会参加への意欲向上:同じ目標を持つ仲間との交流や、自分の制作物が誰かの役に立つ経験(例:依頼された制作物など)を通じて、社会参加への意欲が高まります。
- 体調安定と生活リズムの確立:規則的な通所生活を送ることで、生活リズムが整い、心身の安定につながります。
- コミュニケーション能力の向上:スタッフや他の利用者との関わりの中で、自然な形でコミュニケーションスキルが向上する可能性があります。
- 自己理解の深化:訓練やスタッフとの面談を通じて、自分の得意なこと、苦手なこと、本当にやりたいことなど、自己理解を深めることができます。これは、今後のキャリアを考える上で非常に重要です。
「でじるみ」利用者の声:体験談と評判・口コミ
実際に「でじるみ」を利用した方々は、どのような経験をし、何を感じているのでしょうか。
ここでは、公表されている情報をもとに、体験談や評判・口コミを紹介します。
利用者のプライバシーに配慮し、具体的な個人名は伏せ、状況を一般化して紹介します。
口コミは個人の感想であり、必ずしも全ての方に当てはまるわけではないことをご理解ください。
体験談の紹介
うつ病や適応障害を経験し、「でじるみ」のようなサブカルチャー特化型の就労継続支援B型事業所を利用した方の体験談として想定される内容です。
事例1:うつ病でIT企業を退職後、イラストへの情熱を胸に再起を目指したAさん
「過酷な労働環境でうつ病を発症し、退職。しばらくは何も手につかない日々でしたが、昔から好きだったイラストを描くことだけが心の支えでした。『でじるみ』を知ったのは、そんな時です。
『好きなイラストを仕事に』という言葉と、精神疾患への理解がある環境に惹かれ、見学に行きました。スタッフの方が親身に話を聞いてくれて、ここなら自分のペースで再出発できるかもしれないと感じました。
利用を始めて良かったのは、何よりも自分のペースで学べたこと。体調が悪い日は無理せず休み、調子の良い日は集中して絵を描きました。
プロのクリエイターの方からアドバイスをもらえたのも大きかったです。少しずつ技術が向上していくのが実感でき、自信を取り戻すことができました。
同じ趣味の仲間と好きなアニメの話で盛り上がれるのも、職場では考えられない喜びでした。
将来は、ここで身につけたスキルを活かして、フリーランスのイラストレーターとして活動するのが目標です。」
事例2:適応障害で人との関わりに強い不安を感じていたBさん
「前職で人間関係に悩み、適応障害と診断されました。人と話すことや、大勢の中にいることに強い不安を感じるようになり、しばらく引きこもりがちでした。
『でじるみ』のことはネットで知り、サブカルチャーに特化している点と、個別ブースで作業できるという点に興味を持ちました。見学に行くと、スタッフの方がとても丁寧に説明してくれて、私の不安にも耳を傾けてくれました。
実際に利用してみると、自分の作業スペースで集中してPCスキル(動画編集)の学習に取り組めました。最初は他の利用者さんと話すのも緊張しましたが、スタッフの方が間に入ってくれたり、共通のゲームの話題で少しずつ話せるようになったりしました。
無理にコミュニケーションを取らなくてもいいという雰囲気があったのも安心できました。体調も安定してきて、少しずつ外出への不安も減ってきました。今は、動画編集のスキルをもっと高めて、何か人の役に立てるような仕事ができたらと考えています。」
評判・口コミの傾向
「でじるみ」に関する評判や口コミを総合的に見ると、下記のような傾向が伺えます。
肯定的な意見
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留意すべき点や改善を望む声
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評判や口コミは、情報収集の一環として非常に役立ちますが、最終的にはご自身で見学・体験し、事業所の雰囲気や支援内容が自分に合っているかを確認することが最も大切です。
「でじるみ」利用後の展望:就労移行と一般就労への道
「でじるみ」での訓練は、単に日中の活動の場を提供するだけでなく、その先のステップへと繋がる重要な基盤を築くことを目指しています。うつ病や適応障害からの回復過程において、自信とスキルを身につけた先には、どのような道が開けているのでしょうか。
就労継続支援B型から次のステップへ
「でじるみ」でクリエイティブなスキルを習得し、コミュニケーション能力を高め、成功体験を積み重ねることは、利用者にとって大きな財産となります。
これらの経験は、下記のような多様な次のステップへの足がかりとなり得ます。
- 一般就労:企業に雇用されて働く道。障害者雇用枠での就労や、スキルによっては一般枠での就労も視野に入ります。
- 就労継続支援A型事業所への移行:「でじるみ」で培ったスキルや働く習慣を基に、雇用契約を結んでより安定した収入を得られるA型事業所へステップアップすることも考えられます。
- フリーランスとしての独立:「でじるみ」の特徴でもあるクリエイティブスキルを活かし、在宅などで個人事業主として活動する道です。
- 進学・学び直し:興味のある分野について、専門学校や大学などでさらに深く学ぶという選択肢もあります。
「でじるみ」における就労移行・就労定着支援の内容
「でじるみ」では、利用者がB型事業所を卒業し、次のステージへ進むためのサポートにも力を入れています。公式サイトでは、「ご利用者様の「一般就労」「フリーランサーとしての独立」を応援し、サポートしていきますので、ぜひご相談ください」と明記されています。
一般就労へのサポート
具体的なサポート内容としては、下記のようなものが想定されます。
- キャリアカウンセリング:利用者の希望や適性、これまでの経験などを踏まえ、今後のキャリアプランについて相談に乗ります。
- 履歴書・職務経歴書の作成支援:効果的な応募書類の書き方をアドバイスし、作成をサポートします。
- 面接対策:模擬面接を実施したり、面接での受け答えについてのアドバイスを行ったりします。
- 求人情報の提供:ハローワークや障害者専門の求人サイトなどと連携し、利用者に合った求人情報を提供します。
- 職場見学・実習の機会提供:関心のある企業への職場見学や、短期間の職場実習の機会を設けることで、実際の仕事内容や職場の雰囲気を知るサポートをします。
- 関係機関との連携:ハローワークの専門援助窓口、障害者職業センター、相談支援事業所などと連携し、総合的な就労支援を行います。
就労後の定着支援
就職が決まった後も、新しい環境で安定して働き続けられるよう、定着支援が重要です。
一部の系列事業所では、
「職場定着。実際に勤務いただいてからも、ご利用者様、企業の担当者双方に定期的にヒアリング等を実施することで、長く働き続けられるようにサポートします」
といった実績があることから、「でじるみ」ブランド全体としても、就職後のフォローアップ体制を意識している可能性があります。
- 就職後も定期的な面談や連絡を取り、職場での悩みや困りごとについて相談に乗ります。
- 必要に応じて、企業(雇用主)と利用者の間に立って、職場環境の調整や合理的配慮に関する話し合いをサポートします。
実績について
就労継続支援B型事業所は、A型事業所や就労移行支援事業所とは異なり、利用者を一般就労へ移行させることが目的ではありません。
「でじるみ」のようにスキルアップを重視し、利用者の自立を積極的に支援する事業所では、結果として一般就労やフリーランスへの道が開けるケースも少なくないと見受けられます。
フリーランスとしての独立という選択肢
「でじるみ」で習得するイラスト制作、動画編集、デザインなどのクリエイティブスキルは、フリーランスとして独立して働く上で非常に強力な武器となります。
うつ病や適応障害の経験から、自分のペースで働きたい、在宅で仕事をしたいと考える方にとって、フリーランスは魅力的な選択肢の一つです。
「でじるみ」では、「自分自身で仕事の受注が取れるようになる支援」も行っているとされており、これはフリーランスとしての活動を見据えたサポートと言えます。
具体的には、下記のようなノウハウの学習支援が期待できるかもしれません。
- ポートフォリオ(作品集)の作成方法
- クラウドソーシングサイト(ランサーズ、クラウドワークスなど)の活用方法
- クライアントとのコミュニケーション方法、交渉術
- 見積書の作成、請求業務、確定申告などの事務処理の基礎知識
- 自己管理(スケジュール管理、体調管理)の重要性
IT・クリエイティブ分野のフリーランス需要は高まっており、でじるみで専門性を高めることは、新たな働き方の可能性を広げることに繋がります。
(参考:PR TIMES でじるみ高知開所記事)
再出発プランの検討
ここまで「でじるみ」の詳細情報や活用法について解説してきましたが、うつ病・適応障害からの再出発の道は一つではありません。
ご自身の状況や希望、興味関心に合わせて、最適なプランを検討することが重要です。
ここでは、「でじるみ」の活用を軸としたプランと、具体的なアクションを提案します。
推奨アクション
ご自身の状況や希望をじっくりと見つめ直し、最適な再出発プランを選びましょう。
下記に具体的なアクションプランを提案します。
「でじるみ」の活用
こんな人におすすめ
- うつ病・適応障害からの回復期にあり、社会復帰への意欲はあるものの、フルタイムの一般就労にはまだ不安を感じている人。
- アニメ、漫画、ゲーム、イラスト、動画編集といったサブカルチャー分野に強い興味・関心があり、その「好き」を活かして専門スキルを身につけたいと考えている人。
- 自分のペースで無理なく通所し、安心できる環境で自信を取り戻しながら、クリエイティブな分野での将来を模索したい方。
「でじるみ」活用のための実行ステップ
- 準備段階:情報収集と自己理解の深化
-
- 内容:「でじるみ」関連情報(公式サイト、パンフレット、SNS、関連ニュースなど)を参考に、提供サービス、訓練内容、事業所の雰囲気などを詳しく調べる。
自分自身の興味関心がどこにあるか、現在の体調でどの程度の活動ができそうか、再出発後の短期・長期的な目標は何か、などをノートに書き出すなどして整理する。
必要に応じて、主治医に相談し、精神障害者保健福祉手帳や自立支援医療(精神通院)の申請について検討する。 - 用意するもの:「でじるみ」に関する資料、自己分析メモ、医師の診断書(申請時に必要となる可能性あり)。
- 内容:「でじるみ」関連情報(公式サイト、パンフレット、SNS、関連ニュースなど)を参考に、提供サービス、訓練内容、事業所の雰囲気などを詳しく調べる。
-
- 相談・見学段階:「でじるみ」へのコンタクト
- 内容:最も関心のある、または通いやすい場所にある「でじるみ」事業所に電話またはメールで問い合わせる。
見学や体験利用が可能かどうかを確認し、予約する。
見学・体験時には、スタッフに自身の状況(病状、これまでの経緯、不安な点など)や希望する訓練内容、将来の目標などを率直に伝える。
疑問点は積極的に質問し、解消する。 - 用意するもの(例):質問事項をまとめたメモ、筆記用具。
- 内容:最も関心のある、または通いやすい場所にある「でじるみ」事業所に電話またはメールで問い合わせる。
- 申請段階:公的機関での手続き
- 内容:「でじるみ」を利用する意思が固まったら、住まいの市区町村の障害福祉担当窓口(または相談支援事業所を通じて)で、障害福祉サービス受給者証の申請手続きを行う。サービス等利用計画案の作成も並行して進める(相談支援専門員に依頼するのが一般的)。
- 用意するもの:申請書、医師の診断書または精神障害者保健福祉手帳、マイナンバー関連書類、印鑑など(事前に窓口で確認)。
- 利用段階:個別支援計画に基づく活動開始
- 内容:受給者証が交付されたら、「でじるみ」と正式に利用契約を結ぶ。
作成された個別支援計画に基づいて、イラスト制作、動画編集、PC基礎などの訓練プログラムに参加を開始する。
自分のペースを大切にし、無理なく活動に取り組む。
定期的なスタッフとの面談を通じて、進捗状況を確認し、必要に応じて目標や計画を調整していく。 - 期待される効果:専門スキルの着実な習得、作品を完成させることによる達成感と自信の回復、規則正しい生活リズムの改善、同じ目標を持つ仲間との交流による精神的な安定と孤立感の軽減。
- 内容:受給者証が交付されたら、「でじるみ」と正式に利用契約を結ぶ。
おわりに:一歩踏み出す勇気と未来への希望
うつ病や適応障害という経験は、決して無駄にはなりません。それは私に、自分自身を深く見つめ直し、本当に大切なものに気づく機会を与えてくれました。
再出発は、不安や困難を伴いますが、適切なサポートとご自身のペースに合った環境を選ぶことで、新たな可能性を切り拓くことは十分に可能です。
本記事でご紹介した「エンターテインメントアカデミー でじるみ」は、その「好き」を力に変え、創造性を育み、自信を取り戻し、社会との新たなつながりを再構築するための、数ある選択肢の中でも特にユニークで魅力的な場の一つです。
サブカルチャーに心を動かされ、クリエイティブな活動を通じて再起を目指したいと考えるなら、「でじるみ」はその一歩を力強く後押ししてくれるでしょう。
「でじるみ」が全ての人にとって最適な解であるとは限りません。大切なのは、様々な情報を集め、比較検討し、そして何よりもご自身で実際に見学・体験して感じることです。
この記事が、自分らしい再出発の道を見つけるための、ほんの少しの勇気と未来への希望に繋がることを心から願っています。
閲覧ありがとうございました。
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中年独身男のお役立ち情報局
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