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急増する「静かな退職」とは?私が見た若者だけではない現実!

静かな退職 その他

急増する「静かな退職」とは?

近年、話題になっている「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、会社を辞めずに居座り、仕事に対しての意欲が少なく、必要最低限の業務のみをこなす働き方を言います。

特に若い世代に多く、仕事とプライベートのバランスを重視する価値観から、会社組織に所属していても、心中は組織と距離を置いており、仕事にやりがいを求めていません。 

私は中小企業と大企業に勤めた経験がありますが、なにも若者に限った問題ではなく、中高年にも見られる現象です。

静かな退職の特徴や影響について調べるとともに、自分の経験を照らし合わせてみました。

 

「静かな退職」の特徴

典型的な特徴として、基本的に定時退社し、時間外の仕事を避けることで、プライベートの時間を確保しようとしますが、それ自体は悪いことではないと思います。

しかしながら、会議やミーティングで積極的な意見交換することは少なく、指示待ちであること、業務範囲外の仕事に関与しようとせず、責任やストレスの増加を避ける傾向があります。

若い世代が注目されることが多いですが、働かないおじさんの「静かな退職」が存在します。
定年を控え、事なかれ主義であり、問題に目を背ける無責任な中間管理職です。
こんな上司を持つと、良いことは何ひとつありません。
最終的に精神疾患を患うことになったのは、私でした。

 

静かな退職による悪影響

職場の雰囲気が悪く、組織の士気は上がらず、上手く連携できない状態に陥ってしまい、生産性の低下は避けられず、仕事の成果が上がりません。
また、「静かな退職」の存在によって、周囲の人の負担が大きくなります。
そのような環境では、優秀な人材が流出してしまい、状況はさらに悪化します。

私の周りにも、「静かな退職」が存在しました。
その影響で自分の負担が大きくなり、後輩の「静かな退職」が定時で帰宅する姿を横目に、残業で対応する自分がいました。
当然、不満と疲労が蓄積していきます。

残念なことに、定年間近の直属の上司も「静かな退職」であり、問題は解決されず、業務遂行の面でも雰囲気の面でも悪い職場環境が続きました。
そんな状況が長く続くことで、私は心身共に体調を崩していきました。

自部署だけでなく、他部門を見ても同じような状況にあり、優秀だった社員がどんどん辞めていく姿を目にしました。

「静かな退職」は相変わらず居座り、頑張る社員だけが疲弊する組織になっていきます。

 

世代別でみた原因と対処法

Z世代(1990年代後半~2010年代前半生まれ)

原因

  • ワークライフバランスの重視:仕事よりもプライベートの時間や健康を大切にする
                  過労や会社の期待、過度な責任を避ける
  • 仕事への意欲の欠如:仕事が人生の中心ではなく、自分自身の価値観や成長を重視
              方針や仕事が自分に合わない場合、関わりを避ける

 

対処法

  • 自己実現の機会を提供:スキルアップや自己成長に繋がる仕事を与える
  • ワークライフバランスを考慮:柔軟な働き方やリモートワークを取り入れ、意欲を高める
  • フィードバックを重視:正当な評価や指導を行い、仕事へのモチベーションを上げる

 

ミレニアル世代(1980年代前半~1990年代半ば生まれ)

原因

  • キャリアの停滞:昇進や昇給の機会が減少して、仕事への意欲や目標が失う
  • 燃え尽き症候群:長時間労働や責任の増加によって疲労が蓄積し、バーンアウトする
            家族や住宅ローンなどのプレッシャーが重くのしかかる
  • 経済的不安:2008年の金融危機を経験したこともあり、経済的な不安を抱えがち

 

対処法

  • キャリアパスの明確化:昇進やスキルアップの機会を明示し、キャリアの見通しを立てる
  • バーンアウト対策:休暇の推奨することで疲労を軽減し、燃え尽き症候群を防ぐ
  • 経済的な安定の提供:福利厚生や給与など、経済的なサポートを充実させることで、将来
              への不安を軽減し、仕事への意欲を高める

 

中高年世代(1960年代~1980年代前半生まれ)

原因

  • キャリアの限界と停滞感:キャリアのピークを過ぎ、新しいチャレンジや昇進の機会がない
  • 新技術導入や変化への対応:近年のデジタル化やリモートワークへの対応に抵抗を感じ、
                 仕事に対する自信を失う
  • 定年を見据えた安定志向:老後生活や年金を視野に入れ、残りの期間を無難に過ごしたい

 

対処法

  • 柔軟な働き方を提供:負担を軽減しつつ、仕事に貢献できる柔軟な働き方を提供する
  • 再教育や技術研修の強化:新しい技術や働き方に対応できるよう、再教育や技術研修を行い、
                
    仕事に対する自信を取り戻させる
  • メンターやアドバイザーとしての役割:豊富な経験を活かせる役割を与えることで、職場での
                      存在意義を感じさせ、モチベーションを上げる

 

まとめ

「静かな退職」は、世代ごとに異なる原因があり、それに応じた対処が求められます。
Z世代はワークライフバランスや自己実現、ミレニアル世代はキャリア停滞や燃え尽き症候群、中高年世代はキャリアの限界や新技術活用に対する抵抗がそれぞれの主な要因です。

 

適切な対応によって、各世代が職場で積極的に働き続けることを目指しますが、現実的には中々うまくいかず、実現が困難な状況です。

働き方改革やハラスメント教育、労働組合などが「静かな退職」に味方してしまうことがあり、やる気のある社員だけが犠牲になる姿が目立ちます。

若手社員が3年以内に辞めていくことが多いですが、中堅社員もどんどん転職していきます。
新しい人員を確保しても、転職してきた人の中に「静かな退職」がいるのです。
社員の多い大企業では、「静かな退職」の存在が多くおり、一部の社員の頑張りに依存し、耐えかねた社員が辞めていく状況をたびたび目にしました。

 

企業に与える影響とは?

生産性の低下

「静かな退職」が増えると、仕事に最低限の努力しかしなくなるため、生産性が低下します。
個々のパフォーマンスが下がることで、チームや会社全体の生産性にも影響が出ます。

 

イノベーションの停滞

積極的な提案やチャレンジをしない環境では、イノベーションが生まれにくくなります。
創造的なアイデアが重要であるのに対し、企業の成長の妨げになるリスクがあります。

 

士気の低下と職場の雰囲気の悪化

周囲の従業員にも悪影響を与え、モチベーションが低い同僚が増えると、職場の士気が全体的に低下し、雰囲気が悪くなる可能性があります。
この状況がさらなる「静かな退職」を引き起こし、悪循環に陥ることも考えられます。

 

従業員の離職率の増加

「静かな退職」から、本当に退職を決意する可能性もあります。
これが頻発すると、企業の離職率が増加し、人材確保や育成コストが上昇します。

 

顧客への影響

顧客対応やサービス提供が疎かになると、顧客満足度が低下します。
これは企業の評判に直結し、深刻な打撃となり得ます。

 

大企業の場合

影響が拡大しやすい

従業員数が多いため、個々の「静かな退職」が目立ちにくく、組織が大きいために管理が行き届かないと、少数の「静かな退職」が広範囲に波及する恐れがあります。
特に、中間管理職が部下のモチベーション低下を見逃すと、組織全体に影響が出ます。

 

競争力の低下

新しいビジネスや技術革新を常に求められる中、従業員の積極性が失われると競争力が低下するリスクがあります。
特に技術系の場合、プロジェクトや製品開発のスピードやレベルが落ち、競争力を失います。

 

従業員の離職が波及しやすい

「静かな退職」の存在によって、優秀な人材が見切りをつけて離職することが増え、組織の中心的なメンバーが抜けることが大きな問題になります。

 

中小企業の場合

生産性に大影響

従業員が少ないため、少数の「静かな退職」でも、業務停滞や生産性低下につながりやすい。
特に業務の多くが個々の従業員に依存している場合、その影響は大きな問題になります。

 

顧客への影響が直結

「静かな退職」が少なくても、社員の少ない中小企業では、ひとりひとりの負担と責任が大きく、対応し切れずにサービスの質を大きく落とし、顧客との信頼を失うリスクが高いです。

 

リーダーと会社への影響

経営層や管理職が「静かな退職」を見逃すと、小さな会社はすぐに士気が低下し、全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

人材確保が難しくなる

大企業に比べて、人材確保が難しいため、「静かな退職」によるパフォーマンス低下や離職が起こると、さらに人材不足が深刻になり、業務に支障をきたします。

 

大企業と中小企業での違いまとめ

  • 大企業:影響が表面化しにくく、長期的には競争力の低下や離職率の増加が懸念される。
        企業として、組織のモチベーション管理が重要です。
  • 中小企業:即座に業務や顧客対応に影響がでるため、個々の社員のパフォーマンスが会社の
         成果に直結するため、迅速な対策が必要になります。

社員の多い大企業には、「静かな退職」も多く存在します。
組織としての成果や会社の成長は、一部のやる気のある社員によるところが大きいです。
中小企業に比べて恵まれているとは言え、離職する社員も多く、人員確保も難しくなっています。

中小企業はもともと少ない従業員で業務を対応しており、「静かな退職」の存在の影響は大きく、業務が滞り、組織として成り立たない状況に発展します。

人員確保は非常に難しく、求人できない、求人を出しても来ないといった問題が深刻です。

 

私の体験から言えること

私は、若手社員から中高年世代の間、大企業と中小企業で働いてきました。
「静かな退職」は、大企業にとっても中小企業にとっても大きな問題です。
なぜなら、世代に関係なく、「静かな退職」は増え続けています。

若い世代に多く見られるのは事実ですが、疲れ切って潰れていく中堅社員、働かずに老後のこと
しか考えていない定年間近の社員も多く、成果を出せる職場は少ないと思います。

少子高齢化によって労働人口はどんどん減っており、人材・人員の確保が難しい時代です。
優秀な人とやる気のある人は、悪い職場環境からどんどん離れていきます。
正当な評価がされず、「静かな退職」と差をつけず、平均的な評価になることもあります。
そのため、企業には属さず、フリーランスになる人も年々増加しています。

そんな私も企業に勤めることで、うつ病や適応障害といった精神疾患を患いました。
過度な仕事量と人間関係に疲れてしまったためです。
人間関係には、「静かな退職」の存在も含まれています。

中高年となった私の立場からの意見ですが、何を考えているのか・何をしているのか分からない若手社員と働かないおじさんの間に挟まれて、次第に仕事に対する意欲が削がれてしまいます。

精神疾患を患い、キャリアアップを望めない状況になった私が、そのような職場環境にいれば、いづれ私も「静かな退職」になってしまうと思います。

病状の回復に努める中で、自分を見つめ直し、これからの生き方を考える機会に恵まれました。
自分らしく生きるとはどういうことなのか?
自分らしく働くとはどういうことなのか?

ブログとの出会いと活動を始めるきっかけを与えられました。
今の私だからこそ、出来ることがあると思うようになりました。
AIなどの新しい技術にも関心を持つようになり、新たな学びが良い刺激になっています。

今後の日本、世界は不透明で不安が絶えませんが、私にとって大きなチャンスを迎えています。
どのような結果になるのかは分かりませんが、後悔しない人生を歩んでいきます。

 

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